6月1日(火)国際文化会館にて総会と講演会を開催しました。
ESUJが一般社団法人となってから初めての年次総会でした。名誉顧問であるWarren駐日英国大使、そして多数の会員の皆様にご出席いただき、松平会長を議長として2009年度事業報告、決算承認、役員等人事報告などが滞りなく進められました。
総会終了後には槇原稔三菱商事株式会社相談役・前会長に特別講演をしていただきました。槇原氏は、世界経済情勢を簡潔に俯瞰された中で、米国経済の健全さが鍵となる世界経済の回復には時間がかかり、種々曲折があるだろうと述べられたうえで、次のように指摘されました。
日本は、最早かつてのように世界経済の主導的地位にはなく、GDPで今年中に中国で追い抜かれようとしている。この理由として、日本の競争力の喪失、内向き傾向(今、ハーバード大学1年生に日本人はただ一人)、暗記を重んじて創造性を軽んじる教育、現状に甘んじる傾向、少子高齢化などが挙げられる。日本の企業はと言えば、国内のことばかり考えがちであり、垂直な組織構造を持ち、本社機能は中央に集中して、外国人をほとんど政策決定に参加させていない。リスクを取ることとかマネージすることは苦手である。
流暢かつ自然体な英語でわかりやすくお話をいただいた後には、沼田副会長の司会進行で活発に質疑応答が行われ、国際語としての英語の活用についても多くの点が提起されました。何十年にもわたり世界の色々な地域で豊かな経験を重ねてこられた槇原氏のお話は、ユーモアの効用も含むものでしたが、聴衆に多くの感銘と刺激を与えるものでした。
On June 1, ESUJ held its first Annual General Meeting after achieving corporate entity status in 2009. The event took place at International House of Japan in Roppongi and was attended by Mr David Warren, the British Ambassador to Japan and an Honorary ESUJ President. Mr Tsunetada Matsudaira, ESUJ Chairman, gave the annual report before a large audience of members.
Following the meeting, a Special Lecture was given by Mr. Minoru Makihara, Senior Corporate Advisor and Former Chairman of Mitsubishi Corporation. Mr. Makihara first described the current state of the world economy and then considered the prospects for global recovery. Until the US economy recovers, global recovery will be slow. Japan itself seems to have become inward-looking, its economy somewhat ossified, mired in raditional practices and reluctant to take risks. A very active question-and-answer session ensued. Mr. Makihara’s trenchant yet also at times humorous remarks were based on his own rich experience spanning six decades and many arts of the world.