1月21日(金)日本記者クラブにて新春講演会『日本の政治改革:終わりの始まりか、始まりの終わりか?』(“Japan’s Political Revolution: The Beginning of the End, or the End of the Beginning?) を開催し、60名の方が参加されました。2011年の幕開けにお迎えしたのはジェイコブ・スレシンジャー氏、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)、ダウ・ジョーンズ経済通信日本総局長です。バブル期の日本を知り、昨年16年ぶりに帰日された同氏がみる現在の日本についてお話いただきました。
“ジャパンリアルタイム”(http://jp.wsj.com/)のウェブを新たに立ち上げたWSJを除き、国際メディアの世界では今や日本への関心は完全に失われその目は中国やインドへシフトされ、日本のイメージは大きく変わったが、国内の人々は個人貯蓄がクッションとなって安全で清潔、快適な生活を楽しんでいる。この日本の姿は穏やかな低迷にうまく付き合う成熟した経済の新しいモデルなのではないか。問題は民主党政権が巨額の国家債務負担、中国パワー、好戦的な北朝鮮に対する課題を克服できるかどうかである。政治改革はおよそ強力なリーダーシップをもたらしてはいないが楽観的要因もある。菅政権は消費税問題や貿易の自由化に立ち向かう姿勢をみせるなどいくつかの政治再編のサインもみえる。
一見お若くみえるのですが、さすがベテランのアメリカ人ジャーナリストならではのスレシンジャー氏の皮肉交じりのユーモアを織り交ぜた鋭敏なお話にQ&Aも大変活発で大変充実した講演会でした。
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