English Club in January at 丸の内

1月22日(火)marunouchi café SEEKにて定期的に開催している英語プログラム、Enlgish Clubを開催しました。今回のテーマは『法文化の違いを探る:英国―ドイツー日本』。ゲストスピーカーには英国の若手法律家、David Tan氏をお迎えしました。

Tanさんは英国Oxfordにて法を学んだ後、世界有数の国際法律事務所であるクリフォードチャンス法律事務所に所属、ロンドン、フランクフルトを経て現在は日本オフィスに在任中です。今回はこの3カ国の法文化や法制度の違いについて比較しながらお話くださいました。伝統や慣習、先例に基づく裁判に由来し、判例の積み重ねで発展してきたコモンローが英国法の概念の特長です。成文化された憲法などはありません。これに対して成文を中心に成り立っているのが大陸法(Civil Law)で、ドイツはこちら、日本もそうです。また、英国の陪審制度、裁判官と裁判員の構成よって裁かれるドイツ、最高裁で15人もの判事が席に着く日本など、各国の裁判制度の特徴などについても教えていただきました。正当防衛や脅迫のケースをおもちゃの銃やペンギンぬいぐるみ持参の実演入りで説明されたり、高度な内容もテンポよく、親しみやすく話されるタンさんはさすがスマートです。それもそのはず、彼はオックスフォード時代には名ディベーターとして欧州の大会でも優勝するなど大活躍され、2009年にはESUJが毎年英国ESUの協力を得て世界レベルの優れたディベーターを招聘する’UK Squad’メンバーにも選抜されて日本に来日しました。英国では法律家を目指す学生の多くがディベートで鍛え合い、ネットワークを形成していくことなどもご紹介くださいましたが、これも‘まず法ありき’ではないコモンローを基盤とし、市民が裁判にも深く関わってきた英国だからこそ、ディベートが社会や教育に根付いていることを実感しました。

今日はオーディエンスにも仕事で法律に関わっていらしたり、法への関心の高いビジネスパーソンの方々も多く、Q&Aもまた大変熱心でした。多忙なお仕事の合間を縫って丸の内へ駆けつけてくださったTanさん、ありがとうございました。

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