ESUJでは毎秋大学対抗英語ディベート大会を主催しています。優勝者には賞品として「ディベート経験の旅」ということで、英国訪問の機会をご提供しています。2012年度の大会優勝 東京大学の李東宣さん (Ms. Lee Dong Sun)が4月に英国を訪問しました。そのレポートをご紹介いたします。
~・~・~
こんにちは、2012年度ESUJ大学対抗ディベート大会で優勝し、3月の末から4月の初めにかけてイギリスに行かせてもらいました東京大学の李東宣です。本来パートナーの井上くんと一緒に行くつもりでしたが、学部の違いや、私が留学に行くこともあり一人での旅となりました。1週間という非常に短い期間ですが、カンタベリーからエジンバラまで素敵な場所にたくさん訪れた旅となりました。本来はCanterburyIVを観戦する予定でしたが、予定が急に変更され、私がカンタベリーに着くころには大会が終わっていました。本当に残念で、次イギリスに行くときはぜひ大会の観戦をしたいと思っています。
大会を観戦できなかった代わりでもありませんが、現地での貴重な出会いがたくさんありました。英国ESUのJanineとAlex、そしてオックスフォードのTom(昨年10月に”UK Squad”の代表として来日)です。JanineとAlexとはChesterfield Hotelという、ESU本部のすぐとなりにある高級ホテルでアフタヌーンティーをいただきながらディベートプログラム運営のお話や、ESUの歴史を伺いました。Tomはおそらく試験準備の忙しい時期にわざわざ学生でないと入れないところや、(イースター期間中で閉まっていて残念でしたが)Oxford Unionの立派な建物に案内してもらいました。3人の方からは日本のディベート界とは違う事情もお聞きし、印象的でした。
また、今回は現地の人の家に泊めてもらうサイトを利用しましたので、医者を引退されて大学に通っている方、英語を学びにイギリスに来たスペイン人のカップル、イギリスドリームを持ってケニアから来た家族に出会って、違う生き方に出会い、料理と会話を楽しみました。イギリスではみんなマナーを身に付けていながらも、日本でいうところの「遠慮」がないと感じました。良し悪しを図れる類ではないのですが、地図を広げているとさっと来て道を教えてくれたり、初対面でもかなりずばずばと言うところが新鮮でした。遠慮がないけれど、不愉快ではない態度をとれるところに感心しました。
イギリスには博物館がたくさんあり、ほとんどが無料でした。親子が散歩気分で気軽に来ていました。コレクションだけでなく、子供のための企画も豊富でした。大会のSFにもとりあげられたように、帝国主義の時代に略奪された文化遺産については議論が活発ですが、イギリスで展示されてむしろ歴史に関心を持たれることは確かだと感じながらも、文化遺産の恩恵を今でも旧帝国主義国の人々が主に受けていることには複雑な気持ちになりました。
ほんの1週間で国を判断するのは早急ですが、私が持ったイギリスの印象は「バランスのとれた先進国」でした。美しい自然、高い文化水準、安定した食料自給率は今の新興国が目指しているものです。それを達成しているイギリス、うらやましかったです。
新学期の前に本当に貴重な体験ができました。ずっと眺めていたいくらい綺麗な景色が今でも浮かびます。航空券の手配からイギリス旅行情報までしてくださったESUJの方々、素敵な旅の思い出を作ってくださったみなさん、本当にありがとうございました。