4月10日(水)日本教育大学院大学にて会員向定例プログラムRoudoku Clubを開催しました。
今回取り上げる作品は森鴎外の『高瀬舟』です。Roger Pulversさんの翻訳で勉強します。江戸時代、島流しとなる罪人は高瀬舟で夜の川を下り大阪へ護送されました。弟殺しの罪で流刑となった喜助がこの舟に乗りますが、他の罪人とは明らかに違ってどこか楽しそうな様子が不思議でならない護送役の庄兵衛が訳を尋ねて話は進みます。今回読んだ前半部分は状況解説などが中心で、やや発音しにくい単語などもありましたが、いつものようにガイド役のSusan Millingtonさんは1人ずつの朗読に丁寧なコメントやアドバイスをくださいました。
ストーリーのクライマックスは5月ですので、後半からのご参加も歓迎いたします! ところで、この高瀬舟は病気を理由に自殺に失敗した弟の安楽死の是非がテーマといわれていますが、3月のEnglish ClubでRene Duignanさんに日本人の自殺防止についてお話を伺った際に、日本文学には伝統的に自殺が美徳、何か美しいものとして描かれている傾向があるとおっしゃっていたことを思い出しました。
次回は5月15日(水)12:15-13:15@日本教育大学院大学。