Talk Salon No.2 『新橋の文化-おもてなしの心と芸』

2月16日(土)会員向プログラムTalk Salonを1年ぶりに開催しました。このコンセプトは日本の文化を切り口として、ゲストをお迎えして他所ではないちょっとスペシャルなお話をうかがい、出席者からも幅広い視点での意見や経験談などをシェアしながら『一期一会』のサロンを楽しもうという企画です。

今回は東京のおもてなし文化を担ってこられた新橋花柳界の小喜美さんをお迎えして、東京の花柳界の歴史、新橋花柳界の気質、芸者になるまでの道、小喜美さんが日頃心がけておられること、毎年5月に開催される「東をどり」について、など色々なお話をうかがいました。そして皆様からも質問多数、外国からの関心について、ご自身のお座敷談義などなど、あっという間の1時間半でした。何より魅了されたのは、やはり小喜美さんの柔らかく丁寧なものごしや手の先まで美しい所作、そして、気さくであって粋、様々なご経験や芸事に精進を重ねられてこられた芯の通ったお姿ではなかったかと思います。

またこの日は会場のご亭主 宮下さんが春のしつらえで、そして美味しいお抹茶と季節先取りのお菓子でおもてなしくださり、日本の‘心遣い’の素晴らしさを随所に感じたひと時でした。

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2月のRoudoku Club

相変わらず寒い日が続いておりますがお元気にお過ごしでしょうか。暖かい春の日差しが待ち遠しいです。

2月15日(金)会員向定例プログラムRoudoku Clubを開催しました。昨年11月から読み進めてきた『源氏物語』も今回が最終回。今回取り上げたのは葵上と六条御息所の一行の御見物で車争い、そして六条御息所が物の怪となり葵上に襲いかかるシーン、モデルリーディングはさすが、大変迫力がありましたが、クラスで朗読くださった方々もとても上手で思わず拍手でした!

3月は15日(金)に開催、そして1年ぶりにおさらい会をいたします。昨年4月から取り組んだ作品、または自主選択作品を1人2分~2分30秒で発表ください。オーディエンス参加も歓迎いたします。

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社会人ディベートクラブ練習会

1月26日(土)、社会人ディベートクラブの練習会を行いました。朝10時に代々木のオリンピックセンター集合・・・というのは、前日まで仕事に全力出している社会人にはやや酷だった感もありますが、、参加者、ジャッジ役&スタッフあわせて11名が集合しました。

簡単な自己紹介、今日のメニュー、ディベートの流れについて説明があったのち、まずはウォーミングアップとして、この度のアルジェリアでのテロ事件に関する対応について1対1でのミニディベート。その後は2人1チームを組んで、対戦練習。鈴木茂男クラブ代表と伊藤久仁良クラブマネージャーがジャッジ役となり判定とコメントを出しました。全員で2回ディベートを行いました。

<1回目>  THBT Japanese Government should lessen the rate of gift tax from grandparents to their grandchildren.

→今話題にもなっていますが、ややchallengingだったでしょうか? 現状解説があった後、皆さん一生懸命考えてトライしました。

<2回目>  THBT idol singers are killing the art of Japanese music culture.

→ AKBや嵐は日本の音楽にとって是か非か?音楽とは、文化とは?こちらは歌うスピーカーもあり、熱く奥深い議論も出て大いに盛り上がりました。

昨年ESUJが開催したグローバルコミュニケーション実践ワークショップシリーズに参加された方などもご参加くださり、継続してディベートをしないと身につかないと改めて実感。また「今までPM(Prime Minister)やLO(Leader of Opposition、いずれもfirst speaker)が花形だと思っていたが、今回初めてメンバー(second speaker)にも大きな役割があるとわかって楽しかった」などのコメントも寄せられました。

朝からかなり密度の濃い2時間でした!

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新春講演会:C.W.ニコル氏

1月25日(金)、新春講演会を開催しました。今年は初めてカナダ商工会議所(CCCJ)と共催し、会場もESUJとしては初の六本木ヒルズです。森タワーのTMI総合法律事務所内のセミナールームに入ると全面ガラスの向こうにはシティビューが広がり、冬のクリアな青空のもとに連なる山脈と、その先にはなんと雄大な富士山がお出迎え!早く見えた方々は刻々と変わる夕焼けの美しい富士山の新春お年玉付となりました。

さて、今年のスピーカーは作家、探検家であり、環境保護活動に尽力されているC.W.ニコルさんです。足の骨折から2ヶ月を経てお元気に復帰された沼田会長が冒頭に新年のご挨拶をされ、続いてCCCJ ウェイクリー会頭が、共に在日歴長く盟友であるニコルさんをご紹介くださいました。全国各地で講演されることの多いニコルさんですが、ご本人曰く英語でお話されるのは年1-2回という貴重な機会だそうで、”Back to the Begining, Forests and the Future of Japan” (「原点に戻って–森林と日本の将来」)というテーマでお話していただきました。

ニコルさんは英国南ウェールズに生まれ、その後カナダに渡り水産調査局の研究所で海洋哺乳類の調査研究や北極への調査探検などを経て1960年代に初来日されました。英国では野生のクマは既に1000年ほど前に絶滅したそうですが、日本の豊かな自然に魅せられました。しかし、経済発展とともに森が伐採され、山は崩され、生態系が破壊されていく現状を目の当たりにして、‘日本の森を何とかしたい!’という切なる思いから荒れ果てた里山を購入しての再生活動が始まりました。それが長野県黒姫にある「アファンの森」です。この名前はニコルさんの生まれ故郷ウェールズで、石炭の採掘とその後の荒廃で荒れた山が人々の手によって蘇られたアファン森林公園に由来しているそうです。お話の途中にはアファンの森の美しい映像も紹介されました。森に水を入れ、風を通すと鳥や動物たちがやってきて、、、人の努力で森は確実に再生していきます。映像では緑美しいアファンの森と隣接する国有林の森が境界線でくっきりと異なっている風景も紹介され、森は生きていることを実感させられました。

そして、現在ニコルさんが尽力されているのが「アファンの森 復興震災プロジェクト」。3.11の震災で被災した子供たちを森に招待して思いっきり遊んで笑顔になってもらうプログラムや、東松島で復興の森づくりとその森に学校の再建を目指すプロジェクトなど、被災地の子供たちや住人に心を寄せて精力的に活動されているお話もご披露くださいました。

大柄でゆったりと、穏やかな口調で、時にはいたずらっぽくジョークも飛ばしながら森やそこに住む動物たちについて、また東松島のプロジェクトについて熱く語るニコルさん。溢れるやさしさは、忍耐強い努力と時には森を守るために様々な圧力などとも闘ってきた勇敢な強さあってのことでしょう。Q&Aでは森にはなぜヒーリング効果があるのかといった質問も出ましたが、ニコルさんはまさに森そのもの、話題豊富で奥深いお話に大いに癒され、パワーをいただきました。

講演会の後は森タワー最上階の六本木ヒルズクラブにてレセプション。きらめく東京の夜景とスタイリッシュな空間で気さくなニコルさんとESUJ&CCCJメンバーの皆様での語らいが続きました。

C.W.ニコル アファンの森財団のサイトはこちら

アファンの森 震災復興プロジェクト

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English Club in January at 丸の内

1月22日(火)marunouchi café SEEKにて定期的に開催している英語プログラム、Enlgish Clubを開催しました。今回のテーマは『法文化の違いを探る:英国―ドイツー日本』。ゲストスピーカーには英国の若手法律家、David Tan氏をお迎えしました。

Tanさんは英国Oxfordにて法を学んだ後、世界有数の国際法律事務所であるクリフォードチャンス法律事務所に所属、ロンドン、フランクフルトを経て現在は日本オフィスに在任中です。今回はこの3カ国の法文化や法制度の違いについて比較しながらお話くださいました。伝統や慣習、先例に基づく裁判に由来し、判例の積み重ねで発展してきたコモンローが英国法の概念の特長です。成文化された憲法などはありません。これに対して成文を中心に成り立っているのが大陸法(Civil Law)で、ドイツはこちら、日本もそうです。また、英国の陪審制度、裁判官と裁判員の構成よって裁かれるドイツ、最高裁で15人もの判事が席に着く日本など、各国の裁判制度の特徴などについても教えていただきました。正当防衛や脅迫のケースをおもちゃの銃やペンギンぬいぐるみ持参の実演入りで説明されたり、高度な内容もテンポよく、親しみやすく話されるタンさんはさすがスマートです。それもそのはず、彼はオックスフォード時代には名ディベーターとして欧州の大会でも優勝するなど大活躍され、2009年にはESUJが毎年英国ESUの協力を得て世界レベルの優れたディベーターを招聘する’UK Squad’メンバーにも選抜されて日本に来日しました。英国では法律家を目指す学生の多くがディベートで鍛え合い、ネットワークを形成していくことなどもご紹介くださいましたが、これも‘まず法ありき’ではないコモンローを基盤とし、市民が裁判にも深く関わってきた英国だからこそ、ディベートが社会や教育に根付いていることを実感しました。

今日はオーディエンスにも仕事で法律に関わっていらしたり、法への関心の高いビジネスパーソンの方々も多く、Q&Aもまた大変熱心でした。多忙なお仕事の合間を縫って丸の内へ駆けつけてくださったTanさん、ありがとうございました。

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新年プログラム始めはRoudoku Club

新年もあっという間に半月が過ぎました。

1月11日(金)、ESUJ 2013年のプログラム始めはRoudoku Clubです。常連メンバー、そして初参加の会員の方も含めて13名がお集まりくださいました。

11月から読み進めているのは『源氏物語』です。今回は「若紫」「末摘花」などを読みました。皆様新年気持も新たに・・でしょうか、個人のパート朗読もそれぞれ工夫されて盛り上がりました。そして、いつものようにガイド役のSusan Millingtonさんは各人に丁寧なコメントやアドバイスをくださいました。次回2月15日(金)は源氏物語最終回となります。葵の上に襲いかかる六条御息所の霊・・・迫力のシーンです!ぜひご参加をお待ちしております。

 1月はこの後、22日English Club、そして25日にはC.W.ニコルさんをお迎えしての新春講演会を開催いたします。2013年もさまざまな切り口でプログラム開催をしていきたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。

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Christmas Party 2012

2012年も色々なことがありましたが、気づけばまたあっという間でもありました。

12月18日(火)、年納めのクリスマスパーティーは恒例FCCJ(外国特派員協会)にて開催されました。いつもご熱心にご参加くださる会員の皆様、今年新入会の会員の方や今年の学生ディベート大会功労者、ゲスト参加の方々も交えてあちこちで人の輪、和やかに、楽しいひと時でした。

どうぞよいお年をお迎えください。

足を骨折入院中の沼田会長に代わって縣副会長によるご挨拶 

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12月の活動レポート

年の瀬もいよいよ大詰めとなりました。師走は日がたつのも加速度的で、ブログの更新もすっかりご無沙汰してしまいました。12月の活動をまとめてご報告いたします。

12月12日(水)Roudoku Club

ESUJ会員向定例プログラムとして行っている日本の名作を英語で&声に出して読む勉強会。11月からはStuart Atkin氏 翻訳のスペシャル版による源氏物語を読み進めています。

今回のパートは源氏の結婚、紫の上との出会い、そして藤壺への思慕、、と有名ハイライトシーンが続き、意見交換も含めて皆さんで熱が入りました。1&2月も引き続き源氏物語に取り組みます。

12月13日(木)日経NBS 英語ディベート実践基礎講座

 日本経済新聞社が主催する日経ビジネススクール(日経NBS)において、初めてESUJが講師協力を行い、『英語ディベート 実践基礎講座』を担当いたしました。

講師陣はESUJ常務理事 岡田真樹子氏とESUJ公認インストラクターの遠田和子さん、森陽子さん、そして草刈正子さんです。師走中旬に朝10時~午後5時までの一日集中プログラムでしたが、企業派遣、自主参加合わせて13名の大変ご熱心なビジネスパーソンの皆様がご参加くださいました。

   

ESUJが得意とするパーラメンタリーディベートはコミュニケーションスキルと問題解決力を高める訓練手法であり、グローバルビジネスでは不可欠なセンスやマナー、総合的能力を鍛えられます。今回は参加型のワークショップ形式で、基本解説の後にゲーム形式による入門アプローチ、モデルディベート鑑賞、そして実践ディベート、と一日かけてディベートのノウハウや基本理解を深める内容となりました。最初から皆様にどんどん発言していただきましたが、実際に各企業、現場で英語によるコミュニケーション能力を日々求められていたり、英語能力の高い方も多く大変積極的で意識の高いセミナーとなりました。

  

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English Club in November at 丸の内

11月19日(月)marunouchi café SEEKにて、隔月開催の定例プログラムEnglish Clubを開催しました。今回のテーマは『人間の安全保障』。ゲストスピーカーには国際基督教大学上級准教授 Giorgio Shani先生をお迎えしました。「人間の安全保障」とは1990年代から国連でも取り上げられ始めていますが、人間の生存、生活、尊厳を脅かす要因が多様化、複雑化している今日の世界事情を考えるとき、安全保障の基軸を従来の国家に置くだけでなく個々の人間に置いて考えるという概念です。LSEそしてSOASと長くロンドンで研究、博士号を取得され、現在ICUや東京大学で主に国際関係学の教鞭をとられているShani先生は、平和とは何か、開発とは?という基本的な問いからアプローチされ、それぞれの理解を深めながら人間の安全保障という概念へ結びつけて講義してくださいました。大変アカデミックかつわかりやすい理論で、後半のご参加の皆さまとの知的なやりとりも含めて大変勉強になりました。

 

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ダブルプログラム:Roudoku Club &実践WS

11月14日(水)は2つのプログラムを開催しました。

お昼には会員向定例プログラム Roudoku Clubを開催。日本の名作を英語で声を出して読む勉強会ですが、今月から暫く「源氏物語」に取り組みます。源氏物語は現代語訳版も、また英訳版もこれまで複数出版されてきましたが今回のモデルリーディングはStuart Atkin氏 翻訳のスペシャル版です。情景が浮かびやすいストーリー仕立てを楽しみながら皆さん熱心に朗読されました。

夜はグローバルコミュニケーション実践ワークショップのシリーズ最終回。パート2:ディベート実践編は9月から月1回開催してきましたが、3回目となる今回のテーマは「効果的な質問」。パーラメンタリーディベートでは相手のディベーターのスピーチ最中にPOI (Point of Information)という、質問をする機会が認められています。このPOIをどう活用するか、またスピーチしているディベーターはどうかわすか、それを逆手にとって自分の主張に取り込めるかなどが深みあるディベートになるポイントにもなります。即興性の高いパーラメンタリーディベートならではですが、当然これはなかなか大変。。今回も草刈正子さんをメインに4名の講師陣がご指導くださり、参加者の皆さんは早速、練習ディベートで果敢にPOIに挑戦されていました。もともと日本人は質問することも受け答えも苦手気味ですが、POIの練習で度胸をつけると、人前でプレゼンやスピーチする際のQ&A対策などにも生かせたり、実際のビジネスでも色々応用できると思います。

このグローバルコミュニケーション実践ワークショップは今年ESUJが新たに企画した新シリーズでしたが、今回パート1の基礎編からパート2の実践編 計5回皆勤賞の方もありました。お疲れさまでした! 今後もこのシリーズや、ディベートを気軽に練習できる機会を設けていけたらと考えております。

ソフト&ハード 両脳が活性化された一日でした。

  

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