ESUJ初企画:秋の吟行・顧想園訪問

11月10日(土)、ESUJで定期的に開催している「英語でハイク」シリーズで初の吟行会を開催し15名が参加しました。今回のプログラムをリードしてくださった宮下惠美子先生からのレポートです。
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第九弾「英語で俳句」は、初めての吟行句会となりました。11月10日、武蔵野の面影を残す国登録有形文化財「顧想園(村野家住宅)」を東久留米市柳窪に訪ね、御当主の野村啓一郎氏のご案内により、茅葺屋根の主屋、離れ屋、三つの蔵、中雀門、日の出門等を拝見しました。塗りのお椀付きのお鮨の昼食を離れ屋で頂いた後に、それぞれ思い思いに散策へと出掛け、小春日和の吟行を致しました。広々とした敷地内には苔むした庭園、枯葉の梅林、花盛りの茶畑があり、67本の欅や白樫の保存樹木からは落葉だけでなく団栗も降ってきました。苦吟(?)の甲斐があって、全部で28句の英語と日本語の俳句が生まれました。(ハイクなんて作ったことない・・・とおっしゃていた方もいつの間にか夢中に! )ふわふわの苔の上で拾った団栗と帽子、高い空から舞い降りる落葉、茅葺の屋根、つわぶきの黄色い花、秋の蝶や女郎蜘蛛など、みなさんで共有した体験が句になって並んでいますと、改めて日本は古来より詩歌の国であったことを思いました。句会はご夫妻でいらして下さったカップルに仲良く点の入ったところでお開き。一等賞はご当地 柳窪特産の「柳久保小麦」を用いた柳の焼き印のある特製お饅頭一箱でした。ESUJ会員である村野あやさんのご縁で知ることとなった「顧想園」は、どこか懐かしい素晴らしい日本の原風景でした。

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村野家ご一家の心を込めてのおもてなしと、感性豊かな参加者の皆様のお陰で素晴らしい秋の一日を満喫しました!どうもありがとうございました。

 

 

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10月の活動レポート

10月も終わり、秋も深まってきています。
さて、また遅ればせになってしまいましたが、ディベート関連行事以外の今月の活動についてのご報告です。

10月24日(水)グローバルコミュニケーション実践ワークショップ Part2 第2回

9月からのパート2実践編の第2回目。今回のテーマは「反論の仕方・受け方」
ESUJ登録講師の森陽子さんがポイントレクチャーをしてくだり、その後にはディベート練習を行いました。ディベートは3グループで同時進行、各テーブルに講師陣が進行役&ジャッジで入り個々に指導もしていただきました。継続参加くださっている方は毎回着実に上達されています!11月14日(水)はいよいよシリーズ最終回となります。テーマは「効果的な質問」でPOI(Point of Information)について学びます。パーラメンタリーディベートならではのやりとりです。勉強されたい方はぜひご参加ください。

10月25日(木)Roudoku Club

日本の名作を英語で声に出して読む勉強会。先月に続いて樋口一葉の『この子』を読みました。原文は一葉唯一の口語体の文章だそうです。母や妻としての心情が描かれ、英文でも二度目に読むとまたより味わいを感じる作品でした。

10月26日(金)丸の内英語塾『イングリッシュハイク教室』

ESUJが講師派遣という形でご協力している丸の内英語塾。今回はESUJではお馴染みの宮下惠美子先生が英語塾に初登場、全くの初心者向に英語でハイクを作るコツを教えていただきました。小グループのアットホームな雰囲気の中で皆さんとにかくまず挑戦。その後皆で意見しあい、宮下先生も筆を入れていかれると、言葉が整理されてすっきりした句の中に無限の広がりや時間を切りとったようなワンシーンが浮かび上がってくるのが不思議で、奥深く楽しい時間でした。

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回想 UK Squad 2012 英国招聘チーム  今年も各地で大活躍

ESUJでは大学対抗英語ディベート大会にあわせて英国ESUの協力を得て、英国で活躍している優秀なディベーター&コーチ5名を招聘しています。
1998年の設立以来毎年欠かさず継続してきており今回で15年目となりました。
今年は10月4日~12日の日程で‘UK Squad 2012’が来日、メンバー5名は全員が現在英国在住ながら、誰もUKパスポートを持っていないというInternational teamでした!(因みに出身はオーストラリア・米国・ドイツ・イタリア・アイルランド。)
滞在期間中には10月7&8日に開催されたディベート大会でのジャッジやモデルディベート、ワークショップ担当以外にもさまざまなプログラムが行われ、各地で大活躍しました。

10月4日(木)
ヴァージン航空で5名揃って初来日。夕方に関係者での初会合。夜は大会トーナメントディレクター(TD)とアシスタントTDの日本の学生さんたちが早速日本の居酒屋でwelcome dinner。天ぷら、刺身、日本酒・・・皆さん大変お好きなご様子でした。

10月5日(金)
日中に浅草や明治神宮、原宿を観光。
夜にはCambridge Oxford Society Tokyoのメンバーの方々をはじめ英国に縁のある、またパーラメンタリーディベートへご理解をお寄せくださる関係者の方々にお集まりいただき、一行の来 日歓迎会を兼ねた’ESUJ Evening’ を開催しました。
その中でUK Squadは‘THW abolish Christmas’という論題でアトラクションディベートを披露、フロアからも賛否両論楽しい意見が沢山だされて知的エンターテイメントなひと時を楽しみました。

10月9日(火)
大会翌日は早朝から東京駅へ移動し新幹線で広島へ(約4時間ほとんど爆睡)。到着後早速に広島修道大学を訪問し法学部三上貴教教授の進行でディベートセミナーを開催、更に夜には市の中心街にある広島市まちづくり市民交流プラザに会場を移して再びセミナーを開催しました。
夜の部には社会人、高校生、大学生など多くの皆様がご参加くださいました。
前半には広島修道大学と広島大学の学生さんが東京での大会準々決勝で出された「日本政府はワカモノに対してより多くの投票権を与えるべきである」という論 題で大善戦、後半には英国チームが ‘THW be vegetarians’ という、ユニークな論題でディベートをしてみせてくれました。
Opposition(野党側)に立ったStephanieは実はベジタリアンで普段あまりお肉は食べないのですが,,,ディベートではきっちり肉摂取がいかに体に必要&いいかを反論していました。
こうしたところもゲーム性というか、面白いですね。

10月10日(水)
またまた早起きして原爆ドーム、平和記念館を駆け足ながらも見学、更に広島修道大学の学生さんがアテンドくださり宮島観光にも行きました。
そして夕方までに大阪入りして、夜には大阪府立大学 中之島サテライトにてディベートセミナーを開催。
今年は大阪中心部での開催となったこともあり社会人の皆さんを中心に多くお集まりいただきました。
この時にはUKメンバーに学生ディベーター古田さん(京大)と宮原さん(府大)も加わり3対3でモデルディベートが披露されました。
全てのギャンブルを廃止するという論題で、大変見所のあるディベートが繰り広げられました。
中川智皓先生による講義もあり充実したセミナーとなりました。

10月11日(木)
一行は大阪から東京へ。そして夜には最後のプログラムとなる日本経済新聞社でのディベートセミナーに参加しました。
「日経人材研修フォーラム」スペシャルセミナーということで、主に企業における教育・研修担当者の方々を対象に、ディベートの本場英国からの招聘チームによるパーラメンタリーディベートをご紹介するプログラムとなりました。
ディベートは昨今では企業内研修などでも大変注目されています。ESUJが今年から開催しているグローバルコミュニケーション実践ワークショップでもご指 導いただいている小林美枝子さん、岡田真樹子ESUJ常務理事にも登壇いただき、ビジネスパーソンがディベートに取り組むメリットなどについてお話いただ きました。
UKメンバーによるディベートは宝くじ廃止の是非。さすが、ユーモアも含めて人前での話し方、説得力のある話し方についても意識させられました。


こうして、超ハードスケジュールでしたが無事に終了、日経でのセミナー後にはライトアップされた新生東京駅と美しい丸の内仲通りのライティングにもみんな大喜び、そして最後にやっとお寿司屋さんにも行くことができて、英国チーム一行も‘本場の味’を楽しみました。

毎回各所では大勢の皆様と交流の機会をいただき密度の濃い1週間プログラムとなりました。ありがとうございました!

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ESUJ大学対抗英語ディベート大会(第15回) 東大が優勝!

10月7,8日 オリンピック記念青少年総合センターにて第15回となるESUJ大学対抗英語ディベート大会が開催されました。
今年は全国25大学32チームが出場。1日目の予選結果を受けて2日目に決勝大会を開催。

頂点となる決勝戦は慶應義塾大学1対東京大学1となり、ジャッジ判定は4対5の僅差で東京大学1が優勝しました!おめでとうございます。

大会には今年も英国からの招聘チームが参加しました。
また追ってご報告いたします。

優勝:東京大学1(井上裕紀・李東宣)
準優勝:慶應義塾大学1 (小野暢思・岡 佑樹)
3位:一橋大学1 & 神戸大学

大会結果はこちら
http://www.esuj.gr.jp/debate/jp/contents/debate_2012_univ_result.htm



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9月の活動報告

猛暑の夏の間、すっかりご無沙汰してしまいました。

そして、その間にESUJ Blogは引越しをいたしました。

秋分の日を迎える頃になってようやく少し過ごしやすくなってきた気がします。

さて、Blogは間があいてしまいましたが、9月になってESUJの活動は色々と再開しております!ご報告が遅れてしまい失礼しました。まとめてご紹介したいと思います。

9月12日(水)グローバルコミュニケーション実践ワークショップ

今年から始まった新プログラム。6・7月にはパート1を開催いたしましたが、9月からはパート2 実践編が始まりました。このシリーズでは実際にディベートを行いながらグローバルコミュニケーションに求められる総合的な能力を鍛えようというものです。毎回テーマを設定しポイント講義も行われるので、各回ごとのご参加も可能です。

今回のテーマは『立論(話の組み立て方)』。ESUJ公認講師 遠田和子さんがプロジェクターまで持参してわかりやすい講義をしてくださり、その後は草刈正子さん、森陽子さん、そして鈴木茂男常務理事の講師陣もwarm-up Exerciseやディベート2ラウンドを指導くださいました。初めて「発言」された方も、パート1から鍛えられている方も、皆さんご熱心に取り組まれて時間ギリギリまで集中力の途切れない、密度濃い2時間でした!

9月14日(金)Roudoku Club

日本の名作を英語で声に出して読む勉強会。定例スタイルでの開催は夏休みやその前の特別プログラムを挟んで3ヶ月ぶりとなりました。今月と来月で読むのは樋口一葉の『この子』です。彼女の作品の中ではそれほどメジャーではないのではと思いますが、ご存知ですか?子供が生まれてそれまでの夫に抱いていた感情に変化が現れる様子をつづった作品です。英訳はJuliet Carpenterさんです。ガイド役のSusanさんもお話に合わせてかわいいお孫さんの写真をみせてくださったり、和気藹々でした。

9月18日(火)English Club

Marunouchi café SEEKで開催しているEnglish Club。今回はゲームエンターテイメントの世界にフォーカスしました。只今幕張では東京ゲームショウ2012が開催中で海外からの関心も集めているようです。スピーカー岡田大士郎氏はバンカーとして邦銀・外銀を経てドラゴンクエストやファイナルファンタジーをはじめとする人気コンテンツを展開するスクウェア・エニックスに入社、米国現法社長も務められた異色のキャリアの持ち主です。『金融業界から一転 デジタルエンタテイメント世界への挑戦ー元金融マンが見たゲームビジネス最前線―』というタイトルでお話いただきました。お堅い金融界からの転身は当然驚き、カルチャーショックの連続でいらしたそうですが、徐々にこの世界の驚くべき技術のレベルの高さに引き込まれ、クリエーターたちの仕事ぶりなどにも理解を深められたそうで、この日、見せてくださった映像も本当に迫力あり、臨場感あり、美しいものでした。様々な人生経験をやさしい口調で語られ、最後に「ゲームは人を幸せにするもの」とまとめられました。Q&Aも盛況でした。

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ESUJ講演会: 広瀬晴子 元駐モロッコ大使

7月19日(木)日本記者クラブにて広瀬 晴子 元駐モロッコ大使をお迎えしてESUJ講演会を開催しました。テーマは『日本発カリフォルニアからヨーロッパ経由光きらめくモロッコへ』。大学卒業後人事院へ進まれてから通算21年間、海外に勤務された広瀬大使の軌跡です。

広瀬さんがカリフォルニア・スタンフォード大学大学院に留学されることになったのは32歳の時。日本の女性官僚でも珍しかったと思いますし、ご本人も当初は躊躇されたそうですが、行ってみるとクラスメートには42歳のarmy出身者がいたりで、世界観・人生観もいっきに広がり何事にも「遅すぎる」ということはないと体感されたそうです。これがきっかけで帰国後も国内で仕事をすることよりも国連機関での仕事に興味をもたれ、47歳でパリのUNESCO(国連教育科学文化機関)本部へ向けて再び日本を飛び出されました。その後続けてUNIDO(国連工業開発機関)に移られウィーンへ。国際機関はまさに世界の縮図、各国の利益や思惑が絡み、また様々な国籍の個人がポスト・政策を巡って陰日なたに様々な闘争の連続ですが、合わせて14年間、人事部長・事務局次長(No.2)などの要職を務められました。その中で、激しく意見をぶつけ合い闘った末にひとつの結論に達したあとはnothing remain、次回からはそうならない、といった国際社会のルールなども学ばれたそうです。その後には、大使として赴任されたモロッコの美しい風景をご紹介くださりながら、その独特かつ魅惑的な風土や食文化、そして映画‘カサブランカ’のイメージを180度転換させる現在の経済発展都市の姿など、楽しいお話はつきませんでした。

この間に子育てもされながら、単身赴任で日本ではまだ数少ない女性大使の大役も果たされる広瀬大使・・・は、実はとても気さくで明るいお人柄。“English is a passport to the world”と結ばれ、英語でいかに世界が広がっていったかというお話には説得力がありました。しかも、国連で一番話されているのは‘ブロークンイングリッシュ’。(これは以前明石康 元国連事務次長(ESUJ副会長)もおっしゃっていました。)この日の広瀬大使の英語でのご講演も、大変失礼ながら流暢なネイティブ調の英語というより、日本人にも大変親しみやすい、わかりやすい英語でした。‘肝っ玉母さん’的な度量の広さで人を動かし、ソフトながらも力強いパワーで堂々と国際舞台を渡り歩かれてきた広瀬大使はこれからの女性にも大いに活躍してほしいとエールを送られました。

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グローバルコミュニケーション実践WS 第2回開催

すみません、、1週間遅れのアップとなってしまいました..
7月12日(木)グローバルコミュニケーション実践ワークショップの第2回目を開催しました。(第1回の様子はこちら)
このシリーズは今年ESUJが新たにスタートさせたもので、ディベート手法を通じて英語能力を効果的に発揮できるようになることを目指しています。講師は長年ESUJの学生・社会人英語ディベート大会運営の陣頭指揮をとってこられ、セミナー講師などの実績がおありの岡田真樹子先生です。

6月と7月のパート1では「基本の理解と実践」ということで、今回はいよいよパーラメンタリーディベートの実践です。基本ルールを講義いただいた後で早速3人ずつ、4チームに分かれて、まずはディベートでは古典的なモーションである「死刑廃止の是非」でディベートを行いました。前回(第1回)の裁判ゲームではある刑事事件を検証し、皆さんの結論は有罪となりましたが、死刑には賛否どのような側面があるのでしょう?
作戦タイム(最初20分の準備時間)では、各スピーカーの役割分担、相手から出されるであろう反論の予想とそれへの対応策など、各チーム熱が入ります。パーラメンタリーディベートの優れたところは、様々なアイディアをお互いに補完しあいチームワーク力も養えるところです。
さて、第1ラウンド、第2ラウンドにわかれて、実際にディベートを行ってみましたが、皆さん初めてとは思えないほど堂々と、色々な視点での意見が出されました。持ち時間を上手く活用するのも日頃はあまり訓練する機会がありませんが、ビジネスパーソンには必須です。
そして、パーラメンタリーディベートでは、議論をし尽くしてディベートが終了したらお互いに握手、健闘をたたえあうというのも英国で発祥したスタイルらしいマナーです。今回は勝負の判定はくだされませんでしたが、オブザーバージャッジの鈴木茂男さんが発言者全員にフィードバックのコメントをくださいました。
そして、ディベート力を身につけるためには練習を重ねること!・・・参加者の皆様が実感されていました。

このグローバルコミュニケーション実践ワークショップは9月からは「パート2 ディベート実践編」を続けて開催します。実際にディベートを行いながら総合的な能力を鍛えようというもので、もちろん、パート2からのご参加も歓迎ですし、9・10・11月と、ご都合に合わせてご参加いただけます。ぜひ引き続き皆様のご参加をお待ちしております。

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Roudoku Club Summer Special

3連休でいらした方も多いかと思います。
東京は猛暑続きで、夏本番となってきました。今日も大変暑いですが、熱中症にはご注意ください。
さて、先週の活動ご紹介のつづきです。

7月11日(水)にはRoudoku Clubを開催しました。
いつもガイド役を務めてくださっているSusan Millingtonさんが夏季休暇中ということもあり、今回はゲストスピーカーにオランダ人の文筆家 ハンス・ブリンクマンさんをお迎えしてのSummer Specialとなりました。ブリンクマンさんには2009年11月のEnglish Clubで、外国人銀行家として四半世紀、日本の復興と発展を見つめていらしたご経験をお話いただきましたが、今回はまた別の顔をご披露いただきました。

その模様を、当日もご熱心な質問などで盛り立ててくださいました会員の越智淳子さんにレポートしていただきました。

11日は、日本在住の詩人ハンス・ブリンクマンをお招きして、詩と短編の朗読を聴く会を行った。
ブリンクマンさんはオランダ人で1950年代に銀行の仕事で日本に赴任して以来24年日本に住まい、その後ロンドン、アムステルダム、ニューヨーク、シドニーなどグローバルなビジネスマンとして活躍した。退職後、2003年から再び日本に住んで、若い頃からの夢であった文学の道―詩や小説、ノンフィクションなどを執筆する毎日を過ごされている。

当日は、昨年出版された詩集The Undying Dayの中からAquarius, Animal Sorrow, Lazy Chairや亡き妻 豊子夫人の日ごろの言葉を詠ったFifth Generation or: Tokyo’s Justification for Idleness など、思索的な詩から諧謔味のある詩まで八編を朗読し、また短編集The Tomb in the Kyoto Hills からも一部朗読してくださった。The Undying Dayは和訳が並列掲載されていて、その訳者の溝口広美さんも同席くださった。

ブリンクマン氏の深く柔らかい声は、詩の意味や表現を一層高めるようで、原作者による朗読の良さを出席者全員が改めて感じたひとときだった。
また、例えば、Animal Sorrowの中のNo reason to rate our human grief/Superior to that of an animal’s heartには、仏教に通じる思想が見られ、その他随所に日本的感性も見られ、英語、オランダ、日本などさまざまな文化的要素が融合した作品が多いのも大変興味深かかった。
今回の経験は、声に出して作品を読むという意味をより深く感じさせてくれたようだ。

会の後には有志でブリンクマンさん、溝口さんを囲んでランチにも行きました。
お二人の温かいご協力に感謝申し上げます。
ハンス・ブリンクマンさんのサイト

8月のRoudoku Clubは夏休みです。9月からはまた日本の名作を英語翻訳で声に出して読む
いつものスタイルに戻ります。(の予定です。)
日程・作品など決まり次第ご案内します。

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English Club in July at丸の内

またも九州地方を中心に集中豪雨の被害がでており心配です。「これまでに経験したことのない大雨」という表現も初めて使われたほどで、被害にあわれた地域の皆様にお見舞い申し上げます。

今週はESUJでも気候変動についてのお話をうかがいました。
7月10日に丸の内(marunouchi café SEEK)で開催したEnglish Clubでは、駐日英国大使館 環境・エネルギー部長/ 一等書記官 リチャード・オッペンハイム氏(Mr. Richard Oppenheim)に『節電・オリンピックの夏に英国の気候変動・エネルギー戦略を学ぶ』というテーマでお話いただきました。

この夏のキーワードは『節電』と『オリンピック』ではないかと思います。ロンドンオリンピック開幕までカウントダウン段階となってきており、英国への関心も高まっています。その英国は環境・エネルギー分野においても大変積極的で世界のリーダー格です。特に気候変動への取り組みは熱心で低炭素社会の実現に向けて着実なエネルギー政策が組まれています。オッペンハイムさんは、こうした英国の考え方やエネルギー政策についてわかりやすくご説明くださいました。地球は確実に温暖化していること、そこから発生する被害は一地域のみならず連鎖して世界にダメージを与える(例えばタイの洪水で日本も影響を受けるなど)、そのためには低炭素化は避けて通れず、経済的にもアクションを取ることによるコストよりアクションを取らないことによるコストの方がはるかに高くつくこと、気候変動が地域紛争とも関係する “ Climate Security”(気候安全保障)という考え方など。そして、英国政府は温室効果ガス排出量の削減目標を掲げた「気候変動法」を制定し、その実現ための尺度として法的拘束力をもうカーボンバジェットを5年毎に定めていること、洋上風力発電などの再生可能エネルギー開発への取り組み、電力市場改革なども行われています。福島原発事故後には欧州でも原発に対する議論が再燃しその対応は国によって分かれましたが、英国では新規原子力発電所建設も計画されています。最後に気候変動は環境問題ではなく経済問題である、自分自身の問題として責任を持つと締めくくられましたが、まさに日本のエネルギー政策が問われている今、大いに考えさせられました。途上国、経済成長著しい国との関係をはじめ質疑応答も大変活発でした。

ちなみにオッペンハイムさんは日本赴任前にはシリア、イラク、オマーンなどの駐在経験もおありで日本語、アラビア語、フランス語、ドイツ語も話されるそうで、時間があればそうしたお話も伺いたかったです。

今週はその他にもRoudoku Club Summer Special、グローバルコミュニケーション実践ワークショップの第2回目など、
日替わりで多彩なプログラムメニューとなりましたが、続きはまた来週にもご報告いたします!

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ESU World Members’ Conference 2012 9月にトルコで開催

世界各国のESU会員を対象に数年に1度開催されるESU World Members’ Conferenceが
今年9月18日~21日にトルコ・イスタンブールで開催されます。
前回は2008年9月にエジンバラで開催されたので4年ぶりです。
期間中にはさまざまな切り口での講演会やシンポジウム、またレセプションや
エクスカーションツアーなども開催され盛り沢山なプログラムです。
日本からは沼田会長が出席されシンポジウムへの参加も予定されています。
世界のESUフレンドと交友を暖める滅多にない機会です。
ご興味がおありの会員の方はぜひ申し込まれてはいかがでしょう。
(ご参加は以下のWorld Members’ Conference2012専用サイトより各自でお申込いただけます。
お申込いただいた場合にはESUJ事務局へもどうぞご一報ください。)

ESU2012 World Members’ Conference サイト

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